(4)丸和商業株式会社 林社長へのインタビュー
今回、原画の選定から関わっていただいた丸和商業株式会社の林社長にお話をお伺いします。
Q1:障害者アートの魅力はどのようなところですか?
今回選定に当たっては、多くの方の作品を拝見する事が出来ました。障害者アートを拝見するのは殆ど初めてのことで、まったくどのような物が出てくるのか見当もつきませんでした。拝見するとそれぞれに個性が有り、緻密な物もあれば大胆な物もありと大変興味深く拝見する事が出来ました。そこで全体に感じたのは、ストレートなエネルギーです。何かに囚われることなく、自由に表現されており、それが真直ぐに伝わってきました。また、色彩も独特で、鮮やかな物が多くみられました。
Q2:たくさんの応募作品の中からこの3つを選んだ理由を聞かせてください。
「しろのふちどりで」
原画は色彩豊かで幾何学模様の中に色とりどりの作品です。色もさることながら幾何学模様の形や配置がとても面白く、実際柊さんに色を調整して頂きましたが、それも可愛く素敵な作品のままでした。
「コスモス」
茎で色分けしてストライプにしている所が面白く、花の形と色がマッチして、とても可愛い作品です。
「左手」
大胆な構図と色使いは直ぐに目に入ってき、とてもパワフルで、印象に残る作品です。今回製品を作るに当たり、この作品を看板にしたいと思いました。
Q3:商品化に際して、難しいと感じたこと、苦労したことはありましたか?
色数が多く、鮮やかな作品が多くありましたが、今回はあまり色数を多く使えませんでしたので、良い作品でも色を間引いてしまうと、イメージが損なわれてしまうものも多くあり、そのような作品は、今回採用出来ませんでした。絵を描かれた時のカスレ、グラデーションといった味がある作品も同じようにプリントにすると際限が難しく、雰囲気が壊れてしまうものが有りました。また、面白い作品でもそれなりの数量が出来ますので、今回出来るだけ一般の方々に買って頂けるようにしたかったので、個性が強すぎる物は選ばれなかった作品も有ります。
しかしそのような問題も、今回柊さんにやって頂いたように、プロのデザイナーに入って頂くことにより、解決できることがあることも分かりました。
Q4:原画表彰式で作者の皆さんにお会いされ、どのような言葉をかけられましたか?
皆さん頑張って素敵な作品を応募頂きましたので、感謝の思いをお伝えしました。
Q5:今回の取り組みをきっかけに、今後何か新たなビジネスチャンスが生まれそうですか??
丸和商業のミッションは、「思いやりの気持ちを持ち、人と人の絆を深め、心豊かな生活を送れるよう“人の心を伝えるお手伝い”をするための事業を行い、社会に貢献する」ことです。今回障害者アートの風呂敷を商品化する事によって、少しでも多くの方にその素晴らしさを知って頂き、エネルギーを感じ取って頂ければ、風呂敷に限らず様々な所でデザインの一部として使えると云うきっかけ作りができたのではないかと思っています。
ありがとうございました。
目次
FUROSHIKI商品開発ストーリー トップページ
(1)原画作者へのインタビュー・その1
(2)原画作者へのインタビュー・その2
(3)原画作者へのインタビュー・その3
(4)丸和商業株式会社 林社長へのインタビュー
(5)風呂敷 使い方あれこれご紹介
(6)もっと詳しく知りたい方のために・・・
※編集・インタビュー:ダブディビ・デザイン 柊 伸江